Poem


紅く染める思い出たち


両手いっぱいにあった思い出も
今は少しずつ 零れ落ちていくだけ

君のこと あの時のこと
少しずつ 思い出せずに失っていく

風に吹かれた砂の山
煽られ 舞い上がる粒達が
今宵の月を紅く染める

血のように
この手首の傷のように