Poem


神の観察


地上で 悲しみの涙を流す少女を見た
悲しみの涙は彼女の頬を伝い
やがて 地に染み入った

天空で 喜びの笑みを漏らす少年を見た
喜びの笑みは空気を揺らし
やがて 空に舞い上がった

人間とは なぜこんなにも忙しい生き物なのだろう
与えられた二十四時間を
目一杯駆けずり回る

たかが 一瞬の出来事に涙を流し
たかが 一瞬の出来事に笑みを漏らす

だが それが人間
だから私は見守る

人間の行うすべてを
人間の存在価値を見失うまで